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試合戦評

2024年度新人戦ウィンターステージ

こんにちは!
1年MGの石松美緒です。

今回は、2024年度新人戦ウィンターステージ(※以下ウィンター)の試合結果を報告させて頂きます。

この大会には、大学からラクロスを始めた「アーセナルチーム」(※以下アーセ)が参加します。サマーでは決勝トーナメントに進んだものの1回戦で敗れるという悔しい結果に終わった彼らにとって、この舞台は雪辱を果たす絶好の機会であり、アーセとして歩んだ約8ヶ月を最高の形で終わらすために、ウィンターで優勝し自分達が日本一のアーセナルである事を証明するというのを目標に掲げていました。この大会を最後に、アーセは解体となります。

1回戦
対獨協大学&筑波大学
3-1で慶應の勝利

2回戦
対学習院大学&成城大学
1-1で引き分け

3回戦
対東海大学&神奈川大学
2-1で慶應の勝利

結果、見事決勝トーナメント進出を果たしました。

1試合目、1Qは慶應ポゼッションから始まります。ゴール裏、鈴木(AT#39)のもとへボールが渡り、そのまま華麗なまくりでゴールネットを揺らし、慶應が先制点を挙げます。

1Qの残り時間も残りわずか、試合のテンポが速くなります。ターンオーバーを繰り返し、相手OFは何とか点をもぎ取るためショットを打ちますが、門井(G#49)のセーブが光り、ここで前半終了のホイッスルが鳴ります。前半は1-0。リードを守ったまま後半へ向かいます。

2Q、FOは松崎(FO#82)。流れたボールをすくいとり、慶應ポゼッションで始まります。このまま流れを完全に作りたい慶應。右横からの安藤(AT#85)からのパスを受け磯貝(AT#44)がゴールの空いたスペースへ正確なショットを放ちます。スコアは2-0。リードを広げます。

その後、ストーリングの警告を受けます。慶應は攻め続けなければなりません。チェイスに勝った慶應は、ゴール裏鈴木(AT#39)からの完璧なパスをうけ、磯貝(AT#44)が素早くゴールへボールを流し込みます。スコア3-0。

残り1分、スコア後のFOも溝部(FO#38)は危なげなく勝ち切りますが、相手DFが一瞬の隙をつきボールを奪い取り、OFへ渡すとそのままショット。ゴールの中へボールは吸い込まれ、失点を許します。スコアは3-1、相手がゴールを狙う目はまだ燃え尽きていません。

その後のFOでは、慶應がボールを守り切り試合終了の笛が鳴り響きます。3-1で試合終了。慶應が勝利を収めました。

2試合目、vs学習院&成城。試合開始のFOは溝部(FO#38)がボールをすくいとります。これまで見事なFO勝率を見せています。

先制点を狙う慶應、左上から長瀬(MD#95)がランシューを放ちますが相手ゴーリーに阻まれるものの、1分以上にも渡るライドで粘ります。最後には福田(MD#88)がロングパスをカットしますが、ラインアウトにより相手ボールからリスタート。

ここから、苦しいDFの時間が続きます。慶應のミスが重なり簡単にはOFへと繋ぐことができません。しかし、諦めることのない慶應のDFは、相手のボールダウンに素早く食らいつき、混戦の中から内田屋(DF#78)がグラボ、OFヘの道を手繰り寄せます。

流れを持ってきたい慶應、相手のファールにより人数有利な状況で絶好の先制点のチャンスが訪れます。冷静なパス回しをし、片山(AT#55)からパスを受け鈴木(AT#39)が鋭いスタンシューを放ち1-0に。予選注目選手である鈴木がまたも先制点を挙げます。

その後FOで相手ファールにより慶應ポゼッションからスタートします。宮地(MD#71)がボールをキープし、まくって脅威のあるショットを放ちますが、枠外へ。1Q終了の笛がなり、スコアは1-0のまま後半へと続きます。

後半、FO後慶應ポゼッションから始まりますが、ボールを奪われ、速攻でゴールを狙われます。しかし東澤(DF#52)が相手を押し寄せラインアウトさせ、まくりからのショットを門井(G#49)が上手くセーブします。

慶應としては何としてでも点差を離したいところ、全方位から6人がゴールに狙いを定めますが、強度の高い相手DFによってボールを奪われ、そのままOFに渡り、ショットを放たれ1-1へ。相手チームのボルテージは高まります。

両者1歩も譲れない状況下、一つ一つのプレーにより緊張感が走り、互いにミスが増え、ターンオーバーを繰り返し運動量が上がります。そんな中試合終了のホイッスルが吹かれます。スコアは1-1と引き分けで終わりました。

3試合目、相手は東海大学&神奈川大学。ここで勝たなければ、ウィンター決勝トーナメントへと駒を進めることが出来ません。互いに1歩も引くことが出来ない試合です。

1Q、相手FOが素早くボールをすくいとりそのままショットを放ちゴールネットを揺らします。スコア0-1。僅か開始15秒で、今予選初めての先制点を許します。

慶應のオフサイドにより1枚少ない状況でのDFを強いられ、不穏な空気の漂う、苦しい時間が続きます。攻撃する機会を作り出すことができません。しかし、フィールド内でFOスタートになります。FO後、グラボ混戦から鈴木(AT#39)がボールをすくい取り、鈴木(AT#39)から宮地(MD#71)へとパスがつながり、そのままゴールへボールを叩き込みます。1-1、イーブンの状況へ持ち込み、そのまま前半が終了します。

2Q最初のFO、またも溝部(FO#38)は勝ち切り慶應ポゼッションからスタート。ここでボールを持ったのは既に2得点を挙げている鈴木(AT#39)。蒼い敵の壁を突破し、ゴール前に躍り出てそのままショットを放つとボールはゴールの中へ。スコア2-1、後半序盤にリードを握ります。

スコア後は相手ポゼッションからスタートします。同点に追いつきたい東海・神奈川は虎視眈々と得点の機会を狙います。しかし、隙のない慶應DFはゴールを守り抜きます。約7分間にわたる我慢の時間でしたが、慶應のDFが築き上げた壁は決して崩れることはなく、相手に得点を許すことはありませんでした。

残り時間は、約1分。慶應はこの貴重な1点のリードを守ります。鈴木(AT#39)がゴール裏で必死のボールキープ。試合終了のホイッスルが鳴り響きます。スコア2-1、慶應は勝利を収め、Fブロック1位として見事決勝トーナメントへの切符を手にしました。

2週間後、決勝トーナメントの日を迎えます。ウィンター優勝という目標まで、残り3勝です。泣いても笑っても、アーセとして試合できるのは多くても3試合しか残されていません。

1回戦
対早稲田大学
4-1で慶應の勝利

準決勝
対法政大学
3-1で慶應の勝利

決勝
対青山学院大学&東京学芸大学
2-3で慶應の敗北

結果、ウィンターは準優勝で終わりました。

1回戦、対するはサマー決勝トーナメント1回戦で敗れた早稲田です。因縁の相手と1回戦でぶつかり合うことになり、選手たちは奮い立ちます。

1Q初めのFO、相手の攻撃から試合は始まります。相手が一瞬の隙をついてパスを通し、強烈なショットを打ち込まれるものの、門井(G#49)が落ち着いてセーブをします。パスミスによりまたも相手の攻撃の時間は続きますが、桑原(DF#81)と小高(DF#28)によって相手OFを潰し切り、福田(MD#88)の懸命なグラボが実を結び、相手のオフサイドを誘発します。

しかし再び守りの時間がすぐに訪れました。相手にズレを作り出され、渾身のバウンドシュートを打ち込まれるも、そのボールは門井(G#49)のクロスの中へ。またもセーブで魅せ、観客達を沸かします。喜びもつかの間、クリアが繋がらず相手のポゼッションは続き、慶應はゴールを守り続けます。先制点を献上してはならない、そんな緊張感に包まれたフィールドは、より熱を帯びていきます。

幾度となくショットで襲われますが、ゴールネットを揺らすことはありません。やがて、相手のパスミスをおびき寄せ、ようやく、慶應の元にボールが渡されます。ここまで、約7分間。予選では2失点以上していない慶應の堅固なDFは、決勝トーナメントにおいても健在です。

ここから、慶應が反撃の狼煙をあげます。鈴木からのパスを、宮地(MD#71)がDFを交わしながらショット。スコアは1-0、念願の1点を獲得します。

勢いそのままに、スコア後のFOでこぼれたボールを桑原がグラボし、勢いを止めることなくそのままロングクロスで豪快にボールを撃ち込みます。ゴールのネットが揺れると同時に、地面が揺れるほどの観客の盛り上がり。スコアは2-0、2点のリードと共にそのまま後半を迎えます。

後半にリードを広げられたくない早稲田は、ポゼッションすると果敢にゴールを狙います。しかし澤﨑(G#93)が安定感のあるセーブを魅せ、中村(MD#43)にパスを出すと、相手を寄せつけない脚力で一瞬のうちにクリアを成功させます。

追加点を狙う慶應、左上からボールを持った安藤(AT#85)はその体格を生かし、ロングDFをものともせずゴール前まで押し切り、豪快なショットを決め、スコア3-0。

3点のリードを許した早稲田も、足を止めることはありません。スコア後は早稲田ポゼッションから始まり、パス回しとダッジで慶應DFを翻弄し、作り出した隙を見逃さずにショットを放ちネットを揺らします。スコア3-1。

その後、ターンオーバーで早稲田ポゼッションとなり、ロンパを通され素早いパス回しにより瞬く間にボールはゴールの目の前に迫ります。しかし早稲田のファールにより、慶應が人数有利な状況でのOFとなります。

ここでも、慶應のOFは得点の機会を見逃しません。左上でボールを持った宮地(MD#71)は華麗なダッジからDFを2枚抜き、早稲田のDFが崩れ、勢いそのままにゴーリーのいない空いたゴールへ冷静にショットを決めます。スコア4-1。

試合は完全に慶應のものとなり、盛り上がりもピークになった頃、試合終了のホイッスルが吹かれます。サマーで悔しい想いを募らせた早稲田相手に、快勝です。

勝利を喜ぶ暇もなく、続けて準決勝。対戦相手は法政大学。

1Qは法政ポゼッションから始まります。そこから3分間、お互いに譲ることなく一進一退の攻防を繰り広げます。均衡を破ったのは、法政の方でした。徐々につくりあげた壁を壊すような、痛烈なショットを浴び、スコアは0-1。慶應は遅れをとります。

ここで諦めるようなアーセの選手ではありません。その後のFOでは慶應がポゼッションを取り、猛攻をかけます。更には相手のツーマンダウンという絶好のチャンスが訪れます。ここで得点出来なければかなり厳しい場面、チームや観客の期待に応えたのは宮地(MD#71)でした。体制を崩しながらも、トップからの痛快な一撃が、気持ちよくゴールを突き刺します。スコアは1-1、試合を振り出しに戻したところで、前半終了となります。

後半開始から、両チームともに攻め切ることができません。しかしここで存在感を示したのは安藤(AT#85)。ゴール裏から猪突猛進、大胆にクロスを振り抜きます。スコア2-1、慶應がリードします。

直後のFOでは、河野(DF#97)がロングフェイスオフとして出ると、巧みなクロス捌きでOFへボールを繋ぎます。廣野(MD#35)がDFを3枚引連れながら逃げ切り、右上の宮地(MD#71)にパスを出すと、ショットはゴールの際どいスペースへ。スコアは3-1。

Q残り1分を切った頃、慶應のファールによりマンダウンディフェンスの時間が。しかし1枚減っても強度が落ちることなく、最後は河野(DF#97)が5人の敵に襲われるもボールを守り抜き、試合終了の笛が鳴り響きます。これにより、決勝進出。ウィンター優勝という目標まで、あと一勝です。

決勝の相手は、青山学院大学&東京学芸大学。

先制点を何とか手にしたい、その想いが実ったのは、慶應でした。原田(MD#70)が華麗なランシューで待望の1点をもぎ取り、スコア1-0。

しかし、決勝に勝ち上がってきた相手。パスカットから隙をついてショット、相手に得点を許してしまいます。スコアは1-1。1秒も油断することが出来ません。

決勝という緊張感からか、両チームともにらしからぬミスが増えます。それ以降互いに攻め切ることが出来ないまま、1Qが終了します。

2Q初め、相手ポゼッションからスタートしますが、小高(DF#28)がボールを奪い取り、桑原(DF#81)から福田(MD#88)へと綺麗にクリアが通ります。

その後、ターンオーバーしてライド中に慶應のファールが起こり、マンダウンディフェンスを強いられます。リードされたくない慶應、必死にゴールを守ります。しかし相手のショットは無慈悲にゴールの右上に吸い込まれ、スコアは1-2。

残りは5分。このままでは負けてしまいます。ここで窮地を救ったのは、宮地(MD#71)でした。広く間合いをとって、左上から走り抜け豪快なランシューを放つと、そのボールはゴーリーの背後のゴールの中へと転がり込みました。スコア2-2、まだどちらが勝つか分かりません。

残り2分を切り、慶應のファールにより人数不利なDFが1分間、始まります。絶体絶命のピンチの中、慶應のDFは抜け目なく、門井(G#49)も素晴らしいセーブを魅せます。スコアされることなく2Q終了の笛が鳴り、同点のままサドンを迎えます。

4分間のサドン。先に得点した方の勝利。

開始後すぐ、慶應のファールによりマンダウンディフェンスとなります。青学・学芸の攻撃は留まることを知りません。立て続けにショットを打ち込まれるものの、ゴールネットを揺らすことなく、こぼれたボールを素早く河野(DF#97)がすくい取り、小高(DF#28)へパス。4分間の攻防の末、OFへようやくボールが繋がれます。

相手のファールによりこちらのエキストラマンオフェンスになるものの、ショットを打つ機会を与えてはくれません。相手にポゼッションが渡ると、再び守りの時間帯が訪れます。冷静なパス回しをされ、左上から放たれたそのボールは、無慈悲にもゴールの中へ。スコア2-3。これにより、試合終了。結果、慶應は準優勝でした。

これまで、約8ヶ月もの間、アーセナルのコーチの方々、選手の皆、お疲れ様でした。

サマーで味わった悔しい思いをバネにして、歩みをとめず、ひたむきに頑張り続けてきた選手のことを、同期スタッフとして1番近くで見ることができて幸せでした。

ウィンターでは惜しくも準優勝というとても悔しい結果に終わってしまいましたが、その先の景色をめざして、アーセ全員が、それぞれの場所で成長し続ける事を楽しみにしています。

寒い中会場に足を運び応援してくださった保護者の方々、この大会の開催に際し様々な調整等をして頂いた運営の方々を初めとした多くの皆様に感謝申し上げます。

次に控えているのは、つま恋カップ。学年全体で戦う大会です。再び集結するその日まで、選手、スタッフ一同、精進し続けて参りますので、今後とも変わらぬご声援の程をよろしくお願いいたします。

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