2024年度関東学生ラクロスリーグ戦FINAL4戦評
平素より当部を応援してくださり誠にありがとうございます。
10/20に行われました関東FINAL4の試合結果をご報告いたします。
勝てば全学、負ければ引退、天王山とも言える本試合。2023年10月15日、FINAL4での屈辱を1日たりとも忘れたことはありません。全部員が全日本選手権優勝を胸に刻んだあの日から今日までの日々、その全てを出し切ります。
対戦相手は一橋大学。FINAL4の舞台に油断できる相手など存在しません。確実に白星を掴み取り、全日への道を切り拓きます。
1Q
この雰囲気、プレッシャー、この大歓声。今までとは確実に異なる緊張感が漂う中、試合開始のホイッスルが鳴り響きます。開始3分、#2 浜地の好セーブから繋がったボールは淡々と回され滞りなくクリア成功。勢いそのままに拳を突き上げたのは主将#3 藤岡でした。相手ディフェンスを欺くショットは見事ゴール左上隅に吸い込まれます。機先を制しスコア1-0。本試合初のオフェンス時間で一点を捥ぎ取り、幸先の良いスタートを切ります。しかし、その後立て続けに起こるファール、ボールダウンにより十分なオフェンス時間を確保することは叶いません。#29 中本、#22 小川健らの巧妙なプレーでポゼッションを奪取するも、スコアには至らず1Qは終わりを迎えます。
2Q
開始早々スコアボードを捲ったのは再び慶應でした。#7 田代が自らゴーリーを1on1に誘い出し、一瞬の隙に番人不在のゴールへ放ったショットはスコアへと昇華されます。何とも小粋なプレーで会場を沸かし、スコア2-0とリードを広げます。しかし開始8分、慶應のファールによる人数不利下、ディフェンスの僅かな穴を狙った相手のショットはゴールへ突き刺さりスコア2-1。FINAL4の舞台、やはり一筋縄ではいきません。2Q残り時間約半分、両校チャンスを呼び続けるも決定機には至らず、ターンオーバーが繰り返されます。この展開に揺らぎが生じたのは2Q残すところ1分のタイミングでした。クリース前に入り込んだ相手にゴールネットを揺らされ、場内全員が息を呑みます。しかし、スコア前のファールによりノースコア判定。スコアは変わらず2-1。運をも味方につけ命脈を繋ぐも、どこか歯痒さを残したまま試合は折り返しを迎えます。
3Q
ハーフタイムに行われたクロスチェックにより、高く掲げられた黄色いフラッグは慶應側へ落とされます。3分間のマンダウンを余儀なくされ、辛抱の3Qが幕を開けます。
相手はこの好機に容赦ない猛攻を幾度となく仕掛けますが、慶應の牙城は簡単には崩れません。ゴール前には本試合驚異のセーブ率を誇る#2 浜地が存在感を現し、失点を許しません。彼の不撓不屈の精神は見る者の心に共鳴したことでしょう。しかし未だ我慢の時間に終止符は付きません。開始10分、慶應は度重なるファールによりツーマンダウンの人数不利に陥ります。フィールドに残るはゴーリー#2 浜地、そしてロング#16 奥澤、#19 増田、#21 小川豪、#29 中本。互いに拳を合わせ息勇み、堂々たる姿で圧倒し、この窮地を無失点に抑えることに成功します。そしてタイムアウト明け、遂にオフェンス陣にボールが渡ります。相手のファールにより人数有利の時機を得たところで3Q残り時間1分半。崖っぷちに立ち続けた慶應に風穴を開けたのは再びこの男、#7 田代でした。クリース前、持ち前の嗅覚で一瞬の零れ玉を掬い上げ、豪快なバウンシューを決め切ります。スコア3-1としたところで長い長い3Qは幕を閉じます。
4Q
2点リードで迎えるも一瞬の油断も許されないラスト15分。大歓声を背に膝を着いたのは今季絶好調のフェイスオファー#33 春海。#22 小川健との連携プレーでポゼッションを獲得します。慶應ボールダウンからのターンオーバー、相手は速攻を仕掛けるも立ちはだかるのは再び最強の守護神、#2 浜地。ベテランの意地を遺憾無く発揮し、喝采を博します。相手の攻撃の手が緩むことはありませんが、慶應ディフェンスの見事な連携により約5分に及ぶピンチも無失点で守り抜きます。試合時間残り3分、慶應に最後の転機が訪れます。相手のファールにより2人の人数有利を獲得。そして止めの一撃を放ったのは#3 藤岡。ダブルディフェンスの間を潜り抜け放ったショットはゴールへ一直線。しかし、このスコアはファールにより取り消され、最終スコア3-1とし見事勝利を収めました。
試合結果
1Q 1-0
2Q 1-1
3Q 1-0
4Q 0-0
よって3-1で慶應の勝利です。
度重なるファールにより何度も人数不利の窮地に立たされた慶應。目を見張るほどの完璧なDFラインがゴールを守り抜き、見事昨年の雪辱を晴らしました。
遂に次戦は関東FINAL。間違いなく今季最強の敵、明治学院大学との対戦です。
全日本選手権優勝、王座復権を成し遂げるその日まで、引き続き熱いご声援の程宜しくお願いいたします。