blog
試合戦評

2024年度つま恋スプリングカップ 結果報告

こんにちは!
一年TRの佐藤映です。

今回は、2/15~2/17に行われました第23回つま恋SUPRING CUP (※以下つま恋)の試合結果をここに報告させていただきます。

今大会は、これまで別のチームでプレーしていた塾高やNY学院からラクロスを続ける経験者組と、大学からラクロスを始めたアーセナル組が一年生チームとして初めて共に挑む大会でした。慶應は過去3年間、同大会を2度優勝、昨年度は準優勝と好成績を収めており、今年度こその優勝が期待されていました。そんな中、普段は所属チームの異なる選手たちが一堂に会し、お互いに刺激を与えながら学年練を重ね、一つのチームを作り上げ戦いました。

試合結果は以下の通りとなります。

予選ブロック第一試合
対京都工芸繊維
4-3で慶應の勝利

予選ブロック第二試合
対明星
3-0で慶應の勝利

予選ブロック第三試合
対関西学院A
5-2で慶應の勝利

交流戦
対名城A
0-3で慶應の敗北

準々決勝
対青山学院
0-3で慶應の敗北

5-8位決定戦第一試合
対名城B
3-2で慶應の勝利

5位決定戦
対東海
5-4で慶應の勝利

全体5位という非常に悔しい結果となりました。

まず初日に行われたのは予選ブロックの二試合。予選を一位で通過するために負けられない第一試合には京都工芸繊維大学を迎えました。初戦独特の緊張感が漂う中フェイスオフの笛が吹かれ、開始5分,6分,10分と立て続けに、佐藤(AT# 31),岸(MF# 18),加藤(MF# 77)の経験者組が得点し、チームは流れに乗ります。その後失点したものの4-3で勝利し、二試合目の明星戦を迎えます。この試合では一試合目と打って変わって、アーセナル組の福田(AT# 4)と児玉(MF# 58)が強烈な左ランシューをゴールネットに突き刺し、無失点でこの試合を終え、二連勝を飾ります。

つま恋カップ二日目、雨上がりのぬかるんだグラウンドで行われた予選一位通過を決める第三試合。相手は関西学院Aチーム。関西の強豪との厳しい戦いが予想されましたが、今大会ベスト10に選出された大類(AT# 11)がハットトリックを決め、5-2で快勝。慶應義塾大学は危なげなく予選ブロックを1位で通過します。

昼前に一試合交流戦を挟み、二日目午後に迎えたのは青山学院大学との準々決勝。つま恋カップ優勝のためにはここから一つも落とすことのできない試合が続きます。小池(FO# 38)のフェイスオフから試合は始まり、今大会ディフェンスリーダーを務める中本(DF# 29)がグラウンドボールを取得し、幸先よく慶應の攻撃からスタート。しかし慶應のファールがあり青学のエキストラマンオフェンスに。マンダウンの慶應は左横からの強烈なショットを浴び、先制点を許してしまいます。

スコア後、再びボールは青学へ。アーセナルキャプテン峰岸(DF# 83)の華麗なボールダウンからオフェンスへつなぐものの、青学の強固なディフェンスに阻まれ、ポゼッションを奪われます。伊藤(DF# 57)が華麗なパスカットを見せたのも束の間、ラインアウトで相手ボールに。その直後に青学オフェンスに放たれたショットは、不運にもブラインドとなり、Aチームで活躍する慶應の守護神岩城(G# 79)でも捉えきれず、追加点を奪われます。その後も得点を奪い返すことはできず、重い空気の中第1Qが終わります。

第2Qは慶應エキストラマンオフェンスから再開です。何とか一点ずつ返して流れを取り戻したいところ。このエキマンで点を奪うことは叶わず、その後の攻撃でも得点にはつながりません。もう一点も与えられない慶應ディフェンスも執念強く守り、お互い一進一退の攻防が続きます。

相手のタイムアウト明け、慶應はボールを持つ青学OF一人に対し二人がかりで積極的にボールを落としにかかります。小島(DF# 45)と伊藤(DF# 57)のダブルが成功し、慶應ボールに。ディフェンスの奮闘に是が非でも応えたい慶應オフェンスは、大類(AT# 11)や加藤(MF# 77)が高速のショットを放ちますが、青学の牙城をなかなか打ち崩すことができません。得点を得られないまま迎えた第2Q残り2分。青学の速攻からゴール裏のマークへパスが出され、ディフェンスが当たり切れずに三点目を喫します。攻撃がなかなか実らない中で何とか凌ぎたかったところでしたが、ここにきて試合を決められてしまいます。

残り2分で4点をもぎとり勝ち切るほかありません。ディフェンスも二人がかりで落としに行き、再度ボールダウンに成功。しかし攻撃につなげられず、慶應は無得点のまま準々決勝終了のホイッスルが無念にもフィールドに響き渡りました。

泣き崩れてしまう選手もいれば、コーチとMTGをし試合の振り返りを重ねる選手も数多くいました。チームは暗い雰囲気でつま恋カップ二日目を終えます。

その日の夜には何時間ものMTGを重ね、オフェンスディフェンスそれぞれが意識を新たにし、残りの試合全てを絶対に勝つべく、切り替えて三日目に臨みます。

迎えた5位-8位決定戦一試合目、相手に名城大学Bチームを迎えます。曇天だった二日間とは打って変わって快晴の空の下フェイスオフの笛が吹かれると、ウイングの伊達(DF# 74)が華麗なスクープを見せ、慶應のオフェンスから始まります。しかし直後にボールは相手へ。開始2分、裏からクリース前へ素早いパスを通され、先制点を献上します。

一点ビハインドになった直後、反撃の狼煙をあげたい慶應は、大類(AT# 11)や福田(AT# 4)を中心にショットでゴールを狙いますが、得点には至りません。中々スコアが決まらず相手ポゼッションになりますが、一点も失えないディフェンスは、1on1で伊達(DF# 74)が鋭いチェックからボールダウン、失点を許しません。素早くパスをまわし、すぐに点を取ってこいお言わんばかりにオフェンス陣へと即座に繋ぎます。

何としても一点を返して前半を終えたい慶應は、例えグラウンドボールが起きようともすぐさまマイボールにし攻撃を続けます。一度相手ボールになっても即座に慶應ディフェンス陣がボールダウン。絶対的守護神岩城(G# 79)が中心となりオフェンスにパスをつなぎ慶應の攻撃へ。山崎(MF# 70)や佐藤(AT# 31)を中心に名城の牙城を崩しにかかりますが、得点にはつながらず、第1Qが終わりを告げます。

迎えたハーフタイム、負けられない戦士達は選手同士の意見交換やコーチからの助言を受けてフィールドへと戻ります。先制点こそ許したものの、決して下を向いている選手はいませんでした。前を向き、お互いに鼓舞し合い、絶対に勝つという自信が全選手に漲っていました。

なんとしても攻撃から始めたいハーフ明け。中本(DF# 29)がロングフェイスに入り、グラウンドボールを加藤(MF# 77)が難なく掬いきると、慶應オフェンスが相手ゴールへと迫る中相手のファールを誘い、1分間のエキストラマンオフェンスに。ゴールネットを突き刺すシューターが粒揃いの慶應オフェンス。得点が期待されるもののこの1分間では決めきれません。しかしその直後、第2Q開始4分半。山崎(MF# 70)が華麗な右ランシューをゴール左端に突き刺し、全員が待ち望んでいた同点弾が入ります。

この流れに乗った慶應はその直後、再びエキストラマンオフェンスを得ます。トップでボールを持っていた加藤(MF# 77)からパスを受けた佐藤(AT# 31)がまくってジャンプシュート。ここにきて慶應は勝ち越しに成功します。

さらに追加点の欲しい慶應は岸(MF# 18)や福田(AT# 4)が鋭いショットを放ちゴールを襲うもののスコアにはならず。その後相手にボールを奪われ攻められますが、もう失点は許さない慶應ディフェンス陣が立ちはだかり、ボールを奪い返します。再び慶應の攻撃と思われたのも束の間、名城もラストチャンスをものにするべく猛攻を仕掛けてきます。第2Q後半残り30秒、短い時間を凌ぎ切り勝ち切ろうとしていたその時でした。アタックとショートディフェンスのミスマッチを裏で作られ、まくったところでショットを打たれ再び同点とされてしまいます。

残り時間もほとんどない中スコアすることはできずそのまま第2Qが終了。勝敗は前後半4分、片方が点を取れば終了のサドンデスへ持ち越されます。

サドンデスは慶應の守備から始まりますが、慶應の絶対的守護神岩城(G# 79)が落ち着いてショットをセーブ、攻撃へ着実に繋ぎます。サドンデスでの慶應の攻め始め、岸(MF# 18)が鋭いショットを放ちますが、これは惜しくもゴールポストに嫌われノーゴール。相手ボールになり一度は攻め込まれますが、すぐさま慶應は奪い返します。ゴール横でボールを持つ岩城(G# 79)から小島(DF# 45)、小出(MF# 23)へと正確なロングパスが二本つながり、慶應は試合を決めるべく攻め入ります。

OFへと渡ったボールは右上にいた加藤(MF# 77)からトップの山崎(MF# 70)へ。さらにパスを受けて仕掛けた児玉(MF# 58)が右ランシューを放ちます。強烈なショットはゴールの左隅へと突き刺さり、待望の決勝ゴールが決まります。 勝ち越し点を決めた時点でサドンデスは終了、最終スコア3-2と劇的な逆転勝利を収めました。

そして迎えた泣いても笑ってもつま恋カップ最後の試合、5位決定戦の相手は東海大学。勝ってつま恋カップを終えるべく慶應は、先程の逆転勝利の流れに乗ります。フェイスオフ後最初の攻撃、大類(AT# 11)が仕掛け、ゴール裏でボールを受けた佐藤(AT#31)から展開された正確無比なパスは、クリース前にいた岸(MF# 18)へ。それをダイレクトでゴールへ打ち返しスコア、直近2試合で取得できていなかった先制点を決めます。

直後のフェイスオフ、相手ボールとされブレイクを許しますが慶應の守護神岩城(G# 79)が余裕をもってセーブ。慶應オフェンスへと繋ぎます。追加点が欲しい慶應の猛攻が東海のディフェンスを襲うもののスコアには至らず。しかし相手のパスミスを誘いすぐさまマイボールとします。先ほどの得点と同じように大類(AT# 11)が仕掛けます。再びゴール裏でフリーでボールを受けた佐藤(AT# 31)は自らショットを打ちに行き、ゴールネットが揺れますが惜しくもボールはゴールネットの外側、スコアとはなりません。

中々追加点が奪えない中、攻め入られたディフェンスは冷静沈着に鉄壁の守備を見せ、ボールを奪い返しすぐさま攻撃に繋ぎます。しかしその攻撃でファールしてしまった慶應はマンダウンディフェンスに。慶應が一人少ない人数で守らなければいけないこの状況で、右上から相手のスタンシューを許し、同点に追いつかれてしまいます。

直後のフェイスオフでは中本(DF# 29)が華麗なグラウンドボール捌きを見せ、慶應の攻撃が開始。左上から加藤(MF# 77)が放った強烈なショットが裏にいた佐藤(AT# 31)の足に当たり負傷。しかし代わりに齋喜(AT# 85)が入り慶應は攻撃を続けます。アクシデントの直後、左上でボールを受けた岸(MF# 18)が鋭い右ランシューをゴール左下隅に突き刺し、勝ち越し点を得ます。

得点後流れに乗った慶應は攻撃の手をゆるめません。裏でボールを持った大類(AT# 11)からパスを受けた岸(MF# 18)が再びボールを持ち、シュートフェイクから中に入り込み、最後はジャンプしてショット。東海を突き放す3点目を決めます。
時間は1Q残り一分、フェイスオフの後ポゼッションは東海に。しかし峰岸(DF# 83)が落ち着いてボールダウンし、そのグラウンドボールを小林(MF# 65)が華麗に取り切ったところで第1Qが終わります。

このまま勝ちきりたい慶應ですが、第2Q始まってすぐにファールがありマンダウンディフェンスが始まります。ファールが重なり慶應が耐え凌ぐ時間が続きます。ここで鉄壁の守備を見せ無失点に抑えたディフェンス陣。直後相手のファールをさそい、打って変わってエキストラマンオフェンスへ。人数有利を活かし駆け引きをしながらトップから強烈な左スタンシューを放ったのは福田(AT# 4)。ゴールネット右隅へ突き刺し4点目とします。

フェイスオフに臨んだ小池(FO# 38)は自らボールを掬いきり直接オフェンスへつなぎます。しかし直後に放ったショットはゴーリーにセーブされボールは東海にわたります。OF二人でピックを用いて攻める東海は、裏からまくってショットを放ちスコア、2点差まで詰め寄られてしまいます。

スコア明け、選手同士激しくぶつかりあうグラウンドボールが何度か続きます。ボールを掬いきったのは慶應の小島(DF# 45)でした。そこから準備の整っていた福田(AT# 4)からゴール前の佐藤(AT# 31)へパスが通り、倒れながらもショットを放ち、試合を決定づける5点目を決めます。

その後のフェイスオフで慶應はポゼッションを得ることはできず、ディフェンスから始まります。峰岸(DF# 83)は華麗なボールダウンを見せますが攻撃にはつながりません。もう失点したくない慶應ですが、裏からアタックとショートディフェンスのミスマッチを作られ、まくられて放たれたショットは悔しくも慶應の守るゴールを揺らされ、再び2点差とされます。

第2Q残り1分。再びフェイスオフの後のポゼッションは得られず、迎えたのは慶應のディフェンス。粘り強く守る慶應、この大会でディフェンスとして躍動していた小出(MF# 23)がボールダウンしますがすぐ相手に救われてしまいます。再び裏でピックを用いた攻め方をしてくる東海。先ほどと同じような形で放たれたショットは再びゴールへ吸い込まれ、1点差とされます。

短時間で同じような失点を繰り返してしまった慶應。残り時間を無失点で終え、一点差を守り切らなければなりません。その後凌ぎ切りなんとか勝利をもぎ取りました。つま恋カップ最後の5位決定戦で勝利したもののスコアは5‐4の辛勝となりました。

選手のみんな、来てくださったコーチの方々、学年練からチームにずっと携わっていたスタッフ、本当にお疲れ様でした。

自チームの練習や学年練で練習時間が増え、テスト期間が終わってから連日練習があり、疲労もたまっている中で、真剣にラクロスと向き合い一つのチームとしてともに優勝を目指したこの一か月は忘れられないものになったことでしょう。

学年全員が一堂に会し同じチームで練習することは全くといってこれまでありませんでした。塾高組とアーセナル組がともに練習し、つま恋を通して仲をより深めただけでなく、互いに普段得ることのできない刺激を受けながら切磋琢磨しあう姿はとても輝いていました。

5位という結果に終わったものの、コーチからの金言とこの日々で得た刺激から、今後彼らは成長し、最高学年になった暁には非常に頼もしい4年生になってくれると信じています。

つま恋は終わりましたが、まだアーセナル組には「あすなろ」という大きな舞台が残っています。それまでそれぞれが自らのチームへ戻り、日々練習を重ね、再び戻ってくる頃には大きく進化していることでしょう。必ず優勝してくれるはずです。

今後選手スタッフ含め新2年生となる我々は、この大会で得た経験を活かし、何としても全日本選手権で日本一を勝ち取るために、慢心することなく努力を重ねていきます。

今年度のスローガンは「REVIVE」。それを体現するべく、選手・スタッフ一丸となって日々精進してまいります。
つま恋カップ開催にあたってコーチを引き受けてくださった方々、大会運営の方々、審判団の皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。今後とも応援の程、よろしくお願いいたします。

PARTNER

共に情熱を燃やしてくださるクラブパートナー様

OFFICIAL SNS

各種SNSでも最新情報を発信中