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特集

2024年度海外遠征

こんにちは!
4年MGの馬渡愛梨紗です。

今回は、10/8~10/15(日本時間)の間にアメリカ合衆国ニューヨーク州で行われました「2024年度海外遠征」についてご報告させていただきます。

今回の遠征にはトップチーム選手33名、スタッフ6名、社会人コーチ1名が参加し、ニューヨーク州の4校と国際交流試合を行いました。

10月8日、保護者の方と日本に残る部員に見送られ、夕陽が沈む羽田空港を出発しました。13時間という長いフライトは、期待と緊張が入り混じる貴重な時間となり、少しずつ目的地に近づいていきました。やがて、ニューヨークの空の玄関口であるJohn F. Kennedy国際空港に降り立ち、アメリカの地を踏んだ瞬間、身が引き締まる思いに包まれました。空港を離れ、遠征の宿泊地である、New Jersey州Secaucusのホテルへとバスで向かう道中、車窓から見える異国の街並みに目を奪われました。ホテル到着後は、翌日の重要な試合に備えて早めに就寝しました。心地よい疲れと、これから始まる挑戦への期待を胸に、眠りにつきました。

10月9日、朝日とともに目覚め、いよいよ初戦の日を迎えました。この日の対戦相手は、NCAA Lacrosse Division Iで11位の強豪、Rutgers Universityでした。初戦への緊張感が高まる中、バスに乗り込み試合会場へと向かいました。スタジアムに到着すると、その規模の大きさに圧倒され、また驚いたことに、試合会場には海外メディアのカメラマンも撮影に来ていました。後で聞いた話ですが、私たち慶應大学との試合がアメリカのラクロス界で話題になっていたそうで、日本からのチームとの対戦に、皆が興味津々だったようです。試合が始まると、相手選手たちの迫力あるプレースタイルに圧倒されました。その強度とテクニックは、まさに世界トップレベルでした。しかし、慶應も簡単には引き下がらず、日々の厳しい練習で培った技術と戦術を駆使して、懸命に食らいついていきました。特筆すべきは、我がチームの主将である#3 藤岡のプレーです。U21日本代表としての経験を持つ彼のプレーは、アメリカの選手たちとも互角に渡り合えるレベルであり、彼の活躍に触発され、チーム全体のモチベーションも上がっていきました。試合は苦戦を強いられたものの、この強豪校との試合経験は私たちにとって何物にも代えがたい財産となりました。本場アメリカのラクロスの強さを肌で感じ、自分たちの課題も明確になり、ホテル到着後はすぐにミーティングを開きました。アメリカ遠征はまだ始まったばかり。この先どんな出会いと発見が待っているのか、胸が高鳴りました。

    
10月10日、この日私たちを待っていたのは、Manhattan Collegeとのナイターゲームでした。午後6時、ニューヨークの夜空の下、肌を刺すような冷たい風が吹く中で試合が始まりました。フィールドに入場してくる相手校の選手たちが発する唸り声に、思わず身震いしました。その迫力は、プレーだけでなく、まさにアメリカンスポーツの雰囲気そのものでした。それに対し、私たちの体は完全には現地の時間に適応しきれておらず、また前日の激しい試合の疲れも残っており、結果は思うようにいきませんでした。約2時間にわたる高強度の試合は、私たちの限界を試すものでした。帰りのバスの中で、早速それぞれが試合の動画を見返し始め、悔しさをバネに、次の試合での改善点を必死に探っていました。

10月11日、早朝から日本と変わらずミーティングが行われました。2時間以上に及ぶ綿密な戦術の見直しと、前日の反省を胸に、第三戦、Monmouth Universityとの対戦に臨みました。大学の施設に到着すると、その規模の大きさに驚きました。広大なフィールドと観客席、そして各部活の栄光の瞬間が写真で飾られたスポーツ特化型の施設。その光景に、胸が躍るのを感じました。試合が始まると、#19 増田のFO後のブレイクからのロングから放たれたシュートが決まり、チームに勢いがつきました。さらに新星#18 岸が2得点を決め、前日の反省点を活かした素晴らしい試合展開となりました。初日に感じた圧倒的な強度や雰囲気にも少しずつ慣れ、慶應の本来の実力が発揮できるようになってきていました。試合後に開催された交流会は非常に心温まるものでした。手作りのタコスを始め、様々な種類のドリンクやスイーツが用意され、部員たちは目を輝かせていました。Monmouth大学の選手の家族も観戦に来ており、チーム一丸となって慶應を歓迎してくれました。翌日の早朝に控える最終戦に備え、午後9時には門限を迎え、充実した一日を締めくくりました。

10月12日、最終試合の朝は早かったです。午前7時、まだ眠たげな表情をしながらもバスに乗り込み、Fairfield Universityへと向かいました。片道2時間の長旅。バスの中では、昨日の試合のビデオを見返しながら反省点を確認し、ミーティングの内容を頭に叩き込みました。体が固まらないよう、皆必死に眠気と戦っていました。遠征最終戦。いつも以上の気合いが入っていたのと同時に連日の試合で疲労も蓄積していました。そんな中、#2 浜地のセーブが光り、何度も危険な場面を凌ぎ、チームを支えてくれました。印象的だったのは、私たちの選手が怪我をした時の相手チームの反応です。Fairfieldの選手たちが、怪我人に向けて膝をついて敬意を表す姿。そのスポーツマンシップに深く感動しました。また、試合後には観戦に来ていた現地選手の家族達が盛大な拍手を送ってくれました。その温かい歓迎に、言葉では表せない感動を覚えました。

午後から最終日にかけては束の間のオフを過ごしました。各々のスタイルでニューヨークを満喫。Times Square、SoHo、Brooklyn Bridge、The Edgeなどの名所を巡り、ハンバーガーやステーキ、ピザなど現地の料理を楽しみました。NBAの試合を観戦しに行く部員やブロードウェイを観に行く部員もいて、ニューヨークでしか味わえない体験をして過ごしました。あっという間のオフを終えた部員達は13日午後9時にはホテルを後にし、John F. Kennedy 国際空港へと向かいました。深夜便で帰国の途につき、日本時間10月15日の朝4時に羽田空港に到着。充実した遠征の幕が下りました。

この遠征で得た経験は、私たちにとって非常に大きな財産となりました。アメリカのトップレベルの選手たちと戦う中で、今何をすべきか、何を求められているのかが明確に見えてきました。相手のレベルに圧倒される場面も多々ありましたが、その局面が高度なレベルに達するためには必要な試練であり、異文化での試合、チームとしての連携、個々の技術の成長を実感し、さらに自分たちの限界を超える覚悟が芽生えました。
そして、今週末に迫るFINAL4――。この試合を皮切りに、日本一をかけた真の戦いが始まります。ここからは一切の負けが許されず、一戦一戦が全てを賭けた勝負です。これまで積み重ねてきた努力、そして海外遠征で得た全てを武器に、闘志を燃やし、全力で挑みます。そして「REVIVE」というスローガンのもと、昨年のFINAL4での雪辱を果たし、何度でも立ち上がり、最後の瞬間まで全力で戦い抜くことを誓います。

今年度のスローガンは「REVIVE」。それを体現するべく、選手・スタッフ一丸となって日々精進してまいります。交流試合を組んでくださった現地校の皆様、本当にありがとうございました。今後とも応援の程、よろしくお願いいたします。

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