【インタビュー企画①】
「慶應ラクロス」の魅力を皆様に知って頂くべく、毎年行われている部員へのインタビュー企画。
今回のインタビュー企画ではアーセナル(慶應ラクロス部での1年生チームの呼称)出身で現在ではAチームで活躍する、
4年MF #22 山本陽亮
4年 MF #43 菊岡達
3年 MF#51 持田靖也
以上の3名に話をきいてまいります。
インタビュアーは4年AS 鈴木康介が務めさせていただきます。
―はじめに、お互いの第一印象を教えてください。
山本:もっちー(持田)か、あまり覚えてないけど、エセ関西人だなあ、と。笑
持田:えせじゃないわ、生粋やからな!吉行(4年MF#16 吉行将啓)がまじで信じてた、俺が山形県民やと。笑
一同:笑
山本:まあそういう印象、明るい山形県人だな、と。笑
―なるほど、プレー面はどうだった?
山本:もっちー壁当てしてないのに、すごいクロスワーク高いなって。
持田:それ言うなよ。ちゃうって。笑
菊岡:センスがね、センスの持田みたいなとこあったもんね。
山本:器用な人でしたね。笑
―はい、次はキク(菊岡)でお願いします。
持田:キクはなぁ、当初の印象というよりか、ウィンター(1年生大会、12月に行われる)でグイグイ来て、
山本:ウィンターの菊岡だからね。
持田:アーセ(アーセナルの略称)のGB(グラウンドボール)率とかシュート率とかメーリスで流れるやん、あれで菊岡がぐんぐん上がってきて、もっくん(4年MF#26 川崎元熙)に「お前菊岡にやられてんぞ」って言われてちょっとライバル視はした。
古田:ずっと壁当てしてたもんね。
一同:ナイスチャチャ入れ!(4年MF#64 古田優介もこの場にいました、途中からナチュラルに参加してきます。)
持田:そう、マルコ(新丸子のグラウンド)に一生いた。あれ、その頃から身体デカかったっけ?
山本:身体はデカかったけど筋肉はそんなにデカくなかったよね。
菊岡:ただのデブじゃんそれ。笑
山本:いや、足はしっかりしてたけど上半身そこまでムキムキなイメージは無かった。
持田:そんな感じかな、サマー別にそんなって感じだったけど、ウィンターに努力して上がってきたイメージ。刺激をもらいつつ、ライバルみたいな感じでしたね。
―ありがとう。はい、じゃあ陽亮(山本)くん。
菊岡:んー。陽亮は、もう雑草魂みたいなイメージ。笑 頑張るし、トレはしっかり真面目に走るし、めっちゃいい声出すし…。
古田:だってアーセキャプテンだもんな。
一同:ナイスチャチャ入れ笑
菊岡:投票で決めて、みんなの人望があって、もう最初から熱男で。
持田:熱男やな。
菊岡:外部なのに(山本は長野県立長野高校出身)、内部が多い中でまとめるっていう、本当に人望があった。
古田:なのに、壁当てしてた印象はないよね。
菊岡:そう、もっちーと一緒で
―この対談。笑 みんな見るからね?
山本:いやいや、サマー前本当に毎日行ってたからね?
古田:この対談結構影響力あるよね。
山本:もうそこは努力の菊岡でカバーってことで。笑
―ありがとう。続いて、そこと比べて今の印象は?
山本:さっきと逆周りで。(菊岡→持田→山本→菊岡)
菊岡:一昨年の夏期間に、もっちーがぐいっと成長してた。2年なのにBに定着していて、Bリーグでも結果出していて、めっちゃ上手くなっていると感じた。結果を出すべき時期にしっかり出して、留学後はあっちでラクロスしていたかわからないけど…
持田:いっぱいしたなぁ、いやーいっぱいした。
菊岡:戻ってきてすぐ夏期間にAに定着して、陰で努力していたんだなあ、と感じた。
持田:今の一言よ、陰の努力。
一同:笑
山本:頭いいんだよなあ。
持田:なんの話?笑
山本:質がいいのよ、質が。量じゃないもん、質。
菊岡:そう、全体練習ですべてを得るっていう。
―陽亮の印象は?
持田:あれ、いつAに入ったっけ?
山本:去年のトライアウト。そのあと1回落ちて、早慶戦でDMFとして返り咲いた。
持田:去年同期(アーセ出身)でAに入っていたのが陽亮とアンディ(4年MF#23髙橋脩人)で、陽亮は日吉住みで一緒だし、仲良い中の1人だから羨ましさはあった。留学中にビデオで見ていて、完全にAの主力になっていくのを誇りに思う分、自分がラクロス部に還元できてない現状に悲しみを覚えた。
持田:康介(鈴木)との三人のLINEでも、頑張るわ、と言いながら悔しかった。一番身近にいるライバルみたいな感じで、刺激になる存在。やっぱ泥臭さはすごいあるし、走るし。泥臭って感じ。
古田:まじ臭い。
持田:プライベートも充実していていいな、と。
山本:ありがとう。
―最後は、菊岡。
山本:菊岡は、皆がこれでいいってなったときに、違くないかって言える。塾高組(塾高ラクロス部出身者)の雰囲気の中にいい意味で風を吹かせられる、カンフル剤になっている。あとめちゃめちゃストイックで、ラクロス・部活に対して真摯に取り組んでいるというのを感じる。チームにすごくいい影響を与えている。古田に関しては、DMFとして一緒に出るのが嬉しい。
古田:それだけ?笑
山本:うん、嬉しい。あと点取れるのは羨ましい。
―ありがとうございます。続きまして。これ次一番難しいかも。アーセ時代の自分に一つアドバイスするとしたら何?
山本:俺いい?アーセ時代ではないんだけど、アーセ時代はサマー・ウィンター、あすなろと次々目標があって良かった。だから、2年生時代の自分に言いたい。もっと短期的な目標が必要だったな、と。日本一っていうめちゃくちゃ漠然とした目標しかなくて、全く目標となってなかった。超失速した。
菊岡:2年って難しいよね。
持田:俺は、斜に構えるなよって言いたい。
山本:構えてたの?笑
持田:いや、練習あんまりしなくても上手いみたいなのがカッコいいって発想?中2病みたいな。
一同:笑
持田:だから、その、現状に自惚れてるばかりで、ちっちゃい中で自分のことしか見えて無かったから、そういうのじゃなくて、もっと大きく、慶應ラクロスの一員として物事を考えられる人間になりたかった。
山本:アーセ時代から慶應ラクロスとして見るってこと?
持田:そう、別物として見ちゃってた。早慶戦とか。
一同:あー、確かに。
持田:4年の先輩カッコいいなあ、頑張ってるなあ、出てえなあって思いながら、出れると本気で思ってなかったし、自分のものじゃなかった。そういう考えを変えることが、チームが勝っていくことに繋がるのかなって。自分の成長にも。
一同:(共感)
持田:難しいけどね、でも後でどうせ後悔するからこれを読んでくれた後輩はちょっと気にしてほしい。
菊岡:1年のときは、最初から上手い人は上手くて。サマーの頃なんかはもっちー、陽亮、うえしゅん(4年MF#13 上田隼輔)、さとぅ(4年C 佐藤大樹)、貴大(4年AT#45 飯田貴大)がトップ5にいて、俺は順位が下の方で試合も出られなかった。その時、このままでいられないと思って一念発起して努力したら成長できた。マルコでアンディとずっと自主練していた時間は無駄にならなかったから、自主練は続けろよって言いたい。
古田:いいことだね、かっこいい。
菊岡:あとは、陽亮も言ってたけど、2年の最初はみんながばらばらになって、上手い人はどんどん上に行く、であったり、難しい状況になる。自分も足が速いわけでも、ダッチがキレるわけでもなかったので、スタイルで悩んでしまった。その中で、Cチームで良いコーチ達に出会ってアドバイスを貰うことができて、自分のスタイルを確立することができたから、もっと人にアドバイスを求めろよって2年の時の自分にいいたい。
古田:俺も?
一同:そうだよ、サマーVP。
古田:うーん、ちょっと違うけど、1年生のときに覚悟を持って體育會入ったのだから、もっと1年のときからベストを尽くして練習すべきだったと反省しています。
―ありがとう。次は少しかぶるところもあるかな、プレー面でお互い尊敬しているところ、直して欲しいところを教えてください。
山本:古田のオンボールの強さ、身体の強さは尊敬している。直して欲しいのは、しれっと落とすところ。なんも無いところでしれっと落とす。これ性格なのかなっていう。
古田:なにか考えているときに落としちゃう。
持田:絶対何も考えてない。笑
山本:落とすなら派手に落として。笑
持田:それはそれでまずいでしょ。笑
古田:陽亮は、DMFとしての素質を全て持っているところ。ショートなのにDF全て動かせるくらい声も出るし、はっきりしてるのが良い。直して欲しいのは、どっちかが多く出なきゃいけない時にじゃんけんで必ず俺が負けるところ。
一同:じゃんけんしてるならいいじゃん。笑
菊岡:弱くなれ、と。笑
一同:笑
菊岡:もっちーは、ぬるっとしているっていうか、全然他に居ないプレースタイルで、スルスルっと抜いていくスタイルがDFしていて嫌だ。
山本:一番嫌い。笑
菊岡:あと、頭がいいから、駆け引きとかクロスの隠し方とか、長さの使い方とか、接点くらい易いから上手く隠すとか、プレーに合わせることが出来ている。
山本:あと、今までそれだけだったのが、今はシュートレンジ広がって、シュートの怖さあるのが嫌だ。
古田:やっぱり大事だね、ウエイト。
持田:ウエイト大事よ。
菊岡:あと、オフェンスとディフェンス両方トップクラスでできるのは凄い、両方で安心して見てられる。直して欲しいのは、「もっちーどこ?」みたいな怪我があること。
一同:あー。笑
山本:「もっちどこ?」ってやつね、気づいたらアイシングしてTRにモビ(コンディショニングの名称)されてるってやつ。笑
菊岡:まあ来年もあるし、ケアすることは大切だからね。ほどほどに。笑
持田:んーキクは、やっぱり身体の強さがあるし、なんか風穴を空けられるっていうか、ちゃんと構えていても、ドンとそこからでも潰せる強さがある。凄く魅力的。シュートも速い。
古田:ホット飛びづらいもんね。
持田:うん、案外接点も無かったりするから飛びづらい。その割にクリース内のごちゃごちゃしたプレーも上手いし。
山本:そうだな。菊岡が中にいるとか(普通)ありえないって。笑
持田:そういう意味で、中も外も両方ちゃんと出来る、それであんまりダッチとかないから、その分自分が活きる道をわかってて、そこで上手くやってるところが他大にとっても驚異かな、と。あと、羨ましいのはシュートレンジの広さかな。自分にないもの持ってるから、凄いなあって思う。直してほしいのは、怒ってるのかいじってるのかわからないところ。笑
一同:笑
―はい、最後です。今後の意気込みでお願いします。
山本:DMFはちょいキャラみたいなところあるんだけど、意外と果たす役割は大きいかな、と考えていて、チームの勝ちを左右する、自分が勝利へ導くんだ、くらいの気持ちでやっていきたいですね。
持田:俺は、凄い試合中いろんなこと考えちゃうから、もっと純粋にラクロスを楽しんで1点に喜んで、原点に戻ってラクロスを楽しんで、結果もすごく大事だけどそれが結果に繋がるように、考えすぎず楽しくやりたいです。
古田:僕は、1回は瑛人(4年DF#5 片山瑛人)に褒められたい。
一同:笑
持田:杉(4年G#2 杉本健)は?
古田:いや杉はたまに褒めてくれる。笑 あと1点はフルフィで欲しいなっていう。
山本:古田1点取れるからな。
菊岡:んー。一番はせっかく四年間やってきてあと三ヶ月しかない中で、後悔したくないってところが一番大きくて、最後まで自分のやれることをやって、後悔しないようにしたい。そのために努力して、皆で日本一になって終わりたいなって。
―ありがとうございます。みんなの熱い想いが聞けて嬉しいです。最後の最後に話したいことがあったらどうぞ。
古田:その代の強さっていうのは、アーセで決まってくると思ってて。塾高組はある程度上手で、Aチームに食い込んだりしていると思うけど、そこにどれだけアーセが食い込めるかってところがその代の強さだと思う。だから努力を怠らず、常に目標とか意識して練習していって欲しいです。
山本:運が回ってくるタイミングというか、上手く行くタイミングがあると思ってる。俺は奇跡的に早慶戦でDMFとして入ったことからすごく変化したから、それをモノにしたってのが大きかったんだけど。本当にいつ自分に運が回ってくるかわからなくて。例えば古田は、実際にモノにしたからこうやってリーグ戦に出てるし、齋藤(4年DF#29 齋藤弘之)もこのまま地位を確立したら出続けると思う。1度限りのチャンスを常に意識して、Aにあげて欲しいという貪欲さをどんどん出して欲しい。今は正直それを感じられるBのやつが少ないような気がする。
菊岡:ちゃんとミーティングに出てくる姿なんかを見ると、「あ、リーグ戦出たいんだな」って思うし、僕らもも教えてあげたいと思うから。それは4年にも言えるかな。
山本:4年で頑張っている人は目につくし、やる人は(こちらにも)伝わるよね。
持田:本気出せばなんとかできるみたいな言い訳をやめてほしい。そうじゃなくて、毎日本気でやったら本当に変わるから。頭だけで考えて行動しない人が多いと感じる。自分が想いを強く持ってやれば、変えられないものは無いと思うし、そういう意味で甘えないでほしい。アーセだけじゃないけどね。どうせできないとか、(上のチームに)上がれないと思うんじゃなくて、もっと今あることに本気で取り組めば先は変わると思うし、今の甘えは未来の後悔に繋がるから、こういうところを考えてほしい。陽亮みたいにさ、やれることをやれば変わるから。
古田:みんなポテンシャル高いもんね。
山本:うん、皆ポテンシャルは高い、本当に。宇穣(3年AT#85 平本宇穣)とかもそう。
菊岡:みんなもっとガツガツ感出してほしい。これは俺が先輩に言われたことなんだけど、常に考え続けることかな。やっぱり、練習に取り組む時に「これを試してみよう」って挑戦すること。失敗したら、ビデオ見返して「なんで失敗したんだろう」ってまた考えて、その次の練習に活かすっていう積み重ねが大事で。海外の動画見て、それを真似て、動画見返して「ぜんぜん違うじゃん、なんで違うんだろう?」って考える、上手い人と自分のプレーを比べて「何が足りない?逆に何ができる?」って考える。特にアーセは未経験者だし大事かなって思います。
―ありがとうございました。様々な話が聞けて良かったです。未来の選手たちへの期待も語ってくれたことで、より一層下級生は刺激になったことでしょう。これからのアーセ出身者にもご期待下さい!