【日記リレー2024 VOL.22】「ノアの方舟」 ~松本壮英(4年/法学部政治学科/MD/#8/慶應義塾湘南藤沢高等部)~
KENTAこと牧野健太からバトンを受け取りました、MDの松本壮英です。
牧野と初めて話したのは入部前の体験会で最初のパス相手になった時でした。異様に発達した胸筋、低い身長、鋭い眼光から直ちに只者ではないことを察しました。そんな「逆フィジカルギフテッド」を弄られる彼ですが、なんだかんだ彼はDEVOTEアーセナル1の愛されキャラです。
ここで紹介を終えるのが普通ですが、彼には面白いエピソードがあるのでもう少し書きます。牧野健太はラッパーとしての活動もしています。彼は多摩川の橋の下でサイファー(集団でフリースタイルラップをする行為)を行っているという噂があります。みんながクロスを握って壁当てをする高架下で彼はマイクを握っていました。そんなラッパーの性なのか、彼には強い「主張力」が備わっています。今でも鮮明に覚えていますが、1年のアーセナル練で当時からDFで圧倒的な実力を誇っていた豪に、牧野は沢山の指摘や意見をしていました。この「主張力」の一点においては牧野を心の底から尊敬しています。
「主張力」。これは慶應ラクロス部の多くの成員に足りないものなのではないだろうか?組織に属した4年間を振り返ってそのように感じました。1,2年の時は負ける気配を感じる間もなく、全日優勝,全学優勝の景色を見させてもらいました。今年もきっと全日優勝、少なくとも全学優勝を果たします。このように勝ちが当たり前の組織、属するだけで勝ち進む慶應ラクロスでは凜大や健のような圧倒的実力者のリーダーに寄り掛かるだけになっている人が沢山いるのではないでしょうか。
「これの何が面白いのか?」1年のアーセナル解体から2年になり、先輩達とラクロスをするようになって、ただ教えを受け入れ、人に言われたことをする日々でラクロスがつまらなくなった時期にこのようなことを感じました。多くの人にはこのような期間が訪れると思います。そんな時こそ牧野を思い出しましょう。コーチや幹部に不満や考えを伝えれば、より自分を見てくれる機会も増え、自分の課題や強みがよりはっきりわかるようになるはずです。ただどうしても口で伝えるのが苦手な人もいると思います。そんな時はプレーで示すべきです。チームスポーツである以上、自分を抑え込まないといけない時もありますが、自分の考えが間違っているか、又は正解なのか、それを明らかにするのが練習の場です。シュートも9本外して、1本決めれば、残りの9本を皆忘れます。図太く行きましょう。落合を見ていればよくわかるはずです。きっと主張することが成功に繋がるはずです。
それでは主張するために必要な事はなんでしょうか。それは、自分が人に意見する自信を持てるだけの努力だと思います。自分の話になりますが、1,2年の時は1日も欠かさずに壁当てをしていました。誰よりも努力をするなんていうことは世の中の一人しか実現できないので、他人と比べるのではなく、自分が胸を張れるだけの努力をしてください。そうすれば意見にも説得力が出るのではないでしょうか。野村が言っていた、「自信」と同じことです。たまに田代のように何も気にせず、実力を盾にして言いたいことを言う人もいます。
勿論、チームスポーツである以上、一つの方向を向くことは最優先課題です。ただ、議論が沢山生まれ、一人一人が強い自我とリーダーシップを持ち、競争が盛んなチームであることが組織の成長には必要だと思います。新幹線が速いのは先頭だけでなく、各車両に動力が積んであるかららしいです。池田や天真のようにアーセナル出身でも結果で黙らせられる、そんな選手もいます。ほとんどがそうでない中、自分自身の活躍に拘らなくていいのか?
この強豪ラクロス部の方舟で「お前が舵を切れ」
これが後輩に伝えたいことです。
以下感謝メッセージ
・アーセナル同期
引退したら、4年分遊ぼう。誰一人同じ方向を向いてないけど、だからこそ楽しく4年間過ごせました。ありがとう。121568で。
・幹部(凜大、落合、石村君)、OFコーチ(幹祐さん、翼、聖也さん、玉置さん、あきともさん、北尾さん、一応大畠)、先輩(A,Bの先輩方)
部活が怠いと感じたことは何度もありましたが、ラクロスというスポーツは4年間好きでいられました。色々教えてくれてありがとうございます。凜大、試合出してね。落合、グラボ寄って。石村君、本文で4年OFの名前は全員出そうと思ったけど、入れる場所がどうしてもなく、提出の10分前を迎えてしまったのでごめんね。翼、クロス編んでくれてありがとう。
・田代、野村
残機3のアーセOF。最後の一年、楽しくやれました。どうも。
・2,3年アーセナル、OFの後輩達
3年アーセナルは代変わりで色々大変なことあると思うけど、選手として続ける人は特に応援してます。2年アーセナルは全員と言っていいほど高いポテンシャルがあるなと感じました。驕らず、強気な姿勢で頑張ってください。俺がボール持った時や点を取った時に必要以上に騒いでくれるの嬉しいです。継続で。来年以降はめちゃくちゃ暇だったら応援行きます。OFの後輩達、最後頑張ろう。
・親
4年間早朝からうるさくしてごめんなさい。スポーツ人生20年近く、サポート助かりました。ありがとう。
次の引退ブログのバトンはMGの馬渡愛梨紗に繋ぎます。
彼女は「主張力」が0に近いと思います。ただ、協調性は誰よりもあり、1年の序盤では誰よりも早く全員と仲が良くなり、部員同士を繋いでくれました。良い意味で八方美人の彼女は別名「世渡りありさ」と呼ばれています。世渡りありさ、文学部の意地を見せてくれ!