【日記リレー2024 VOL.7】「幸せ」 ~鎌田雄馬(4年/法学部法律学科/C/慶應義塾高等学校)~
ラクロス部一かっこいい男、落合からバトンをもらいました、4年アーセナルコーチの鎌田雄馬です。
落合紹介ありがとう。バトンは君の大好きな京都の街に落ちていました。探すのは大変でしたが、無事柴本につなぐことが出来そうで良かったです。
落合は顔も性格もファッションもラクロスのプレーも、全てが一流でかっこいい男です。彼のオフの定番は「京都でチル」であり、オフの過ごし方まで一流で非の打ち所がありません。
僕も落合のような一流のかっこいい男になれるよう、先日京都に行って参りました。彼のいうように頭をクリーンに出来る非常に素晴らしい街でしたが、どうやっても彼のようにおしゃれな写真は撮れませんでした。まだまだ修行が足りないようです。
まあ落合ならかっこよく怪我から復帰して、再び慶應を日本一に導いてくれることでしょう。彼の一ファンとして、期待しています。
はじめに、いつも慶應義塾大学ラクロス部を支えてくださっている関係者の皆様。日頃より多大なる応援・サポートをいただきありがとうございます。今後とも変わらぬご支援、ご声援のほどよろしくお願い致します。
さて、今年も日記リレーの季節がやってきましたが、僕は日記リレーに対する愛において日本一である自負があります。先輩方の日記リレーはもちろん、他大学の知っている人から知らない人のブログ、そしてラクロス界のスター達のつぶやきまで、何度も何度も読み返してきました。ちなみにお気に入りは八星輝さんと小川司さんの日記リレーと、日本代表の森松達さんのnoteです。
僕にとってそんな存在である日記リレーを、とうとう自分が書く番がやってきました。みんなは何を書こうか悩んでいるらしいですが、僕の場合は書きたいことが多すぎて悩みました。悩みに悩んだ結果、僕がこの4年間で学べたことを、自分なりに頑張って綴ることにしました。
それではお待たせしました。「鎌田雄馬 前編」、始めたいと思います。
というのは冗談です。いつも話が長くなりがちな僕ですが、頑張って短くまとめたのでぜひ読んでいただけると幸いです。
ずばり僕は今、「ラクロスの世界に飛び込んだあの日から四年間、毎日が本当に充実していて最高に幸せだ。」と感じながら日々を過ごせています。
たまに「鎌田ってラクロスに対する熱量凄いよね」とか、「なんで鎌田さんってそんなに頑張れるんですか」というありがたいお言葉をいただくのですが、自分では頑張っている自覚はなく、そう言われることを不思議に思っていました。
ただ共にアーセナルコーチを務めるのだりんの紹介で、今年からラクロス部のメンタルコーチをしてくださっている長谷部さんにSBTで「最強プラス思考」という考え方を学んだとき、僕はこの最強プラス思考が4年間のラクロス部生活で自然に身につき、日々幸せを感じながらラクロスに打ち込めているのだと気付くことが出来ました。
なのでここでは最強プラス思考に必要な3つの力とともに、自分の4年間を振り返ってみたいと思います。
※SBT=スーパーブレイントレーニングの略。脳を科学してスポーツやビジネスに活かすメソッド。大谷翔平や井上尚弥、日本一を達成した慶應大学や慶應高校の野球部が取り入れている。
1.第一の力「成信力」
これは成功を信じる力のことです。僕はこの力に強い自信があります。今までの人生を振り返ると、中高大の部活を選ぶ時、そして大学ラクロス部でAT→MD→FO→コーチと毎年ポジションを転向した時も、常に今の自分が最も成功を信じることが出来る方向に決断をしてきました。この4年間、どんな時も成功をありありとイメージし、信じ続け、そのための過程や手段まで綿密に考え、それに従ってとことん突き進んで来ました。
今年で言うと、無限の可能性を秘めた一年生のポテンシャルを目の当たりにした時、コーチとして自分の持つ全てを彼らに捧げ、彼らが僕らコーチをはるかに超えていき、彼らの立てた目標であるサマー優勝やBチーム撃破、その先にある日本一や日本代表になる、という目標の達成のサポートをすることにやりがいと責任と尊さを感じ、コーチという仕事に誇りと愛を持って日々部活をしています。
毎日毎日、彼らが目標を達成した瞬間をイメージするだけで、眠れなくなり、今でもラクロス沼にどんどんはまっています。最近オリンピックを見ていると、U20や日本開催の世界大会、そしてロス五輪を想像し、ワクワクが止まりません。
ただここで一つ注意点があります。成信力で信じるべき真の成功には「社会的成功」だけでなく「人間的成功」も含まれている必要があるということです。
「社会的成功」とは、第一志望合格、オリンピック優勝、定量目標の達成などの成功のことです。
一方で「人間的成功」とは、人生の使命や役割の全う、組織や社会へ貢献など、「目標達成のための目的」がある成功のことです。
社会的成功だけを追い求めてしまうと、達成できなかったら挫折してしまいますし、達成しても燃え尽きてバーンアウトしてしまいます。成信力では、目標達成のための目的を伴う人間的成功も追い求める必要があります。
僕の目標は新人戦優勝や選手育成の成功などといった社会的成功だけではありません。
アーセナルが実力的にも、そして応援の姿勢や規律の徹底、雰囲気など人間的にも例年より良くなることで今の慶應ラクロスを変える(今の組織へ貢献する)こと、それが引き継がれていくようにすることで未来の慶應ラクロスを変える(未来の組織へ貢献する)こと、そして良い方向に変わった慶應ラクロスが真の日本一(全日優勝を達成するだけでなく、雰囲気が良くて、切磋琢磨し合えて、ラクロスが大好きで、部内外からも応援されるようなチーム)になることによって、他大学や日本ラクロス界に「ラクロス界のパイオニア」として良い影響を与える(社会へ貢献する)ことが、僕の目標としている人間的成功です。
大学生ならば「何のために大学生活を過ごすのか」を、ラクロス部にいるのであれば「何のためにラクロスをやっているのか」を、日本一を目指すのであれば「何のために日本一になりたいのか」を、もう一度考えてみてください。(詳しくは、僕が何度も読んでいる小川司さんの日記リレーに書いてあります。)
僕はこの4年間、日本一の慶應ラクロス部というチームで活動していたことで、こういった真の成功を信じる成信力を、自ずと身につけることが出来ました。
2.第二の力「苦楽力」
次に必要なのは、苦難を楽しむ力です。一見難しいように見えますが、いくつかポイントがあります。
まずは成功を信じることです。成信力が強くなってくると、自ずと苦楽力も強くなってきます。僕は真の成功のため、時間・体力・お金など持てる全てを投資してきましたが、一度も苦しいと思ったことはありません。むしろ今までこれだけ捧げてきたのだから、という自信に繋がっています。ラクロスは好きでやっていますし、実況解説も、クロスを編むのも、楽しくて仕方ありません。
また、成功のために苦難があるのは仕方がないと割り切ることも大切です。スポーツは勝てた方が楽しいですが、勝つためには厳しい練習や嫌な現実も乗り越えなければいけません。ならば、一層のこと苦難すら楽しんでしまえば良いのです。その時苦しいと感じていたことも、後で振り返れば良い思い出になっていることはよくあります。僕も人生を振り返るととても充実していたなと思うことばかりです。
そして部活動、さらにはチームスポーツであれば、苦難を共に楽しむ仲間がたくさんいます。本当に辛い時は、周りの人に頼ってみましょう。ラクロスに関わる人は皆さん温かい方ばかりです。荒瀬が書いていたように、チーム内だけでなく、視野を広げて環境や立場を変えてみても良いと思います。
ラクロスを取り巻く環境が嫌で楽しめていない人、なかなか新しい環境が見つけられない人は、ぜひ慶應アーセナルの練習に来てみてください。僕たちとなら、絶対にEnjoy Lacrosse出来ます。
僕はラクロスという素晴らしいスポーツに出会い、素晴らしい人々に恵まれたことで、苦楽力を発揮して、苦難すらも楽しんでこれました。
3.第三の力「他喜力」
最後は、他者を喜ばせる力です。僕にとっては他者を喜ばせたいと思う力、の方がしっくりきました。僕にとって喜ばせたい他者は、「支えてくれる人」「応援してくれる人」のことです。
ラクロスは競技人口も少なくまだまだマイナースポーツであるからこそ、縦や横の人とのつながりが強く、そして発展途上で正解がないため誰もが開拓者精神に溢れています。実際この4年間、たくさんの人と知り合うことができ、また支えられてきました。特にコーチになってからは、本当に多くの方々に支えられながら、新しいことに日々挑戦し続けられています。
拓馬も書いていましたが、僕は結果を残すことで、少しでも僕らを支えてくれている人に恩返しがしたい。結果だけでなく文化を残すことで、少しでも僕らに関わる人を幸せにしたい。そして結果や文化を残す姿勢を見せ続けることで、少しでも僕らを支えてくれる人を増やしたい。
自分の喜び(自喜)だけを追求するのではなく、自分以外の喜び(他喜)も追求してラクロスをする。そしていつか、自分の関わる人がにこっと笑顔になったり、ありがとうと感謝してくれたり、ふと人生のどこかで僕のことを思い出してくれたりして、僕自身も、僕が関わる人たちも、全員がとても幸せを感じられるようにしたい。これが僕の他喜力であり、ラクロスに関わる理由でもあります。
また僕はこの4年間、関東ユース選抜の活動やWORLD CROSSEの運営、FOerの武者修行、うりぼうキャンプやフレッシュマンキャンプなど、部外でラクロスをする機会がたくさんありました。
そこで感じたのは、慶應ラクロスは意外と外部から応援されているということ。「慶應は強いしかっこいい」「慶應のするラクロスが好き」「慶應の選手のプレーや戦術を参考にしています」「強いと言われている慶應に勝ちたいから俺たちも強くなれる」などなど。
そういった慶應ラクロスを応援してくれている人たちの期待に応えるためにも、我々は真の日本一であり続けなければいけません。
ただ、今書いたようにたくさんの部外の方々が応援してくれている一方で、部内から慶應ラクロスは応援されているでしょうか。
僕は慶應のあまり応援し合えていない関係性が、なんだか寂しいと感じてしまいます。上のチームも下のチームも、選手もスタッフも、お互い不満はあるかもしれないけれど、実はお互いが支え合って部活をやれています。
僕は全員がお互いを応援し合える、最高のチームにしていきたい。
そのためにまず最初はコーチとして、アーセナルの選手たちが慶應ラクロスというチームに誇りと愛を持ち、全力で応援する気持ちを持てるようにすることにこだわってきました。きっとそれが、今年アーセナルが部内からも部外からも、たくさんの方に応援していただけているチームになりつつある理由なのだと思います。
ぜひ慶應ラクロス部全員が、「他者を応援し、他者に応援される存在」になりましょう。
長くなりましたが、ラクロスという未知の世界に飛び込み、日々挑戦し続ける中で、僕やチームを支えてくれたり、応援してくれたりするたくさんの方々の存在に気付く経験が出来たことで、今僕は他喜力を原動力に頑張れています。
4.最後に
以上の3つの力が、僕がこの4年間のラクロス部生活から学び、身につけられた力です。
公式戦で活躍し日本一に貢献することを目標に入部した僕は、結局一度もAチームの公式戦には出られなかったけれど、きっと誰よりも最高に幸せな4年間を送れています。
僕はラクロスの競技性はもちろん、こんなに素晴らしい経験が出来たラクロスという文化が大好きです。だからこそ、ラクロスに関わるみなさんが自分の持つ最強プラス思考に気付き、もっともっと幸せになってくれることを願っています。
最後に恒例の感謝コーナーです。
他喜力には「10人の法則」というものがあるので、ここでは僕を支えてくれた10人の方々に感謝を送ります。
1.家族
みんなのおかげで、毎日幸せな人生を送れています。プレーヤーとしてのかっこいい姿はもう見せられないので、コーチとしてのかっこいい姿を見せたいと思います。
最近は僕の解説をよく聞いてくれていますが、今年は自慢の教え子たちが新人戦で躍動するので、ぜひ観に来てください。
そして今後早慶戦、リーグ戦、全日本選手権、さらには日本代表で僕の代わりに必ず活躍してくれるので、一緒に応援しに行こう!
2.井出さん、柴田さん、長谷部さん、武川さん、その他アーセナルのサポートをしてくださっているみなさま
いつも我々をサポートしてくださり、ありがとうございます。皆様のおかげで、選手もコーチも日々新しい学びと成長があります。全力で駆け抜けますので、今後ともどうぞお力添えのほどよろしくお願いいたします。
3.同期
僕が誰よりもみんなのファンです。みんなそれぞれかっこいいところがあって、尊敬しています。
だからこそ、君達が絶対に日本一をとってください。なぜなら僕が選手を辞めた日に、尊敬するみんなに今年の日本一という目標は託したからです。
みんなと同じように、他大学も社会人も全力で日本一を狙ってきます。油断せず、かといって気負い過ぎず、いつも通りやって勝ち続けてください。辛い時は応援席や実況席で声を枯らしている俺を思い出して。きっと元気が出てきます。
同期の中でも特に健、豪、りんた
健がいなかったらラクロスも知らないし、ラクロス部にも入ってなかった。豪がいなかったらアーセナルの1年間、あんなにもラクロスに打ち込めなかった。りんたがいなかったらラクロスの面白さも奥深さも、そして高い目標を本気で目指す志も分からなかった。3人とも僕の恩人です。リーグ戦でも全学でも全日でも、びっくりするぐらいのスーパープレーで会場を沸かせてきてください。
4.後輩
後輩と喋るのが大好きな僕と、いつもみんな仲良くしてくれてありがとう。きっと喋ったことない後輩はいないんじゃないかな。おせっかいなラクロス大好きおじさんとして、今後も応援させてください。もちろん卒業後も頼まれればクロスは編むので、いつでも連絡してね。
5.スタッフのみんな
今年は色々と新しいことに取り組んでいて、要望やわがままが多くなってしまって申し訳ないです。みんな(特に渉外の佑佳)のおかげで日々活動できています、いつもありがとう。
今年アーセコーチになって一年生スタッフの大変さがかなり分かりましたが、同期スタッフは一年生の時も何一つ弱音を吐かず、辛い顔一つ見せずやっていたなあと思い、今更ながら尊敬しています。
今年のアーセナルは良いチームですねって言ってくれる人が多くて非常に嬉しいのですが、ぜひ後輩スタッフはこれを来年以降も引き継いで当たり前にしていってください。未来の慶應ラクロスに向けた、僕の願いです。
6.FOユニットのみなさん
1年間という短い期間でしたが、たくさんお世話になりました。FOerとしての経験がなければ、今の僕はありません。ラクロスにおけるFOの重要性とプレッシャー、自分自身にとことん向き合い続けることの大切さ、そしてFO文化の温かさを学びました。最強FOユニットとして、怪我に気をつけながら、今後も頼みます。
7.他大学のみんな
まさにラクロスメイクスフレンズ。ラクロスを通してたくさんの友達が出来ました。どこにの大学にもユースやFOや学生コーチなど様々な関係性の友達がいて、他大学や試合会場で会えた時、凄く嬉しいです。配信されてる試合はほとんど見て応援しているので、頑張ってください。
8.じゅんぽさん、しょうぽんさん
前々からお二人のことを知ってはいましたが、コーチになってからは本当に日々学ぶことが多いです。新人コーチ生活は最高に楽しく、コーチになって本当に良かったと思えています。我々は日本一の新人チームという目標に向けて精一杯頑張るので、ぜひ見ていてください。今後ともよろしくお願いします。
9.のだりん
俺とのだりんはキャリアも性格もコーチとしてのキャラクターも、全然違うよね。けどラクロスへの熱量やアーセナルへの愛に関しては、まじで一緒だと思う。きっとそこの部分が合うから、毎日ラクロスの話出来るし、上手くコーチング出来てるんだろうね。
俺もアーセナルのみんなも、普段おちゃらけてるけど実は真面目で熱いのだりんのことが大好きです。
アーセナルの活動ももう残り半分。まじで史上最高のチームを作ろう。俺たちで、ぶちかまそう。
10.アーセナルのみんな
本当にみんな入部してくれてありがとう。高い志とポテンシャルを持ち合わせたみんななら、あとは最強プラス思考さえ身につければ、必ず幸せな4年間を送ることが出来ます。
みんなにはこれまでとこれからの言葉や姿勢で伝える・伝わると思うので、ここでは一つだけ。実は俺は入部してから一度もこの部活動生活で泣けていません。だからみんなが目標を達成する瞬間を見届けながら泣くのが、僕の密かな夢です。おこがましいけど、叶えてやってください。
さて、以上で僕の日記リレーは終わりです。長々とお付き合いいただきありがとうございました。
最後にCチームOFコーチの柴本くんにバトンを渡して終わります。
柴本くんも落合くんに負けないくらいクールでかっこいい男ですが、Cの選手達への愛に溢れていて、実は温かい一面も持っている良い男です。
そんな柴本くんとはそこまでプライベートの付き合いはないものの、ほぼ毎日ラインをしています。なぜなら僕と彼はオフなし係というやりがいと責任しかない仕事をしているからです。
寝坊などルールを違反した部員に対し、心を傷ませながらも客観的な事実からルールに則り判断を下すこの仕事は、さながら裁判官のよう。同じ法学部でも、情に厚くなってしまう僕と違ってクールにスパッと判断が出来る彼にいつも助けられています。
同じオフなし係として、そしてコーチとして、素晴らしい日記リレーを書いてくれることでしょう。
それじゃあしば、よろしく!