【日記リレー2023 VOL.5】「バリュー」~尾関杏(4年/法学部法律学科/MG/南山高等学校女子部)~
桜子からバトンを受け取りました、MGの尾関杏です。
まさかこのタイミングで好みのタイプを暴露されるとは思っておらず動揺が隠せません。信じている人なんていないと思いますが一応訂正しておくと、真剣佑は大好きだけどそこがボーダーなんて畏れ多くて口が裂けても言えません。もう3年以上一緒にいるのに、一体私の何を見てきたのでしょうか。
そんな桜子は、人生で初めて出会ったタイプの人間です。うまく言葉にできませんが、とりあえず桜子に出会って新しいジャンルの面白さを知ったことは確かです。気になる人は話しかけてみてください。私が言いたいことがすぐ分かると思います。ちなみに桜子のタイプはゴリラを感じさせる系男子です。これは噂ではなく、確証を持って断言できます。
このまま桜子の紹介を続けたいところですが、余計なことを言って怒られそうなのでこの辺にしておきます。
本題に入る前に、平素より弊部を応援してくださっている皆様にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。「日本一」に返り咲くべく、日々精進してまいりますので、今後とも変わらぬご声援のほどよろしくお願いいたします。
さて、とうとう自分の番が回ってきてしまいました。4年間の集大成を綴らないといけない感じがして何だかプレッシャーですが、まだあと4.5ヶ月くらいは居座るつもりなので肩の荷を下ろして書いていきたいと思います。
とは言ったものの、いざ書こうとすると自分でもびっくりするほど悩みました。
スタッフ論は既に桜子が熱く語ってくれている。
過去を振り返るのは好きじゃないので4年間の振り返りは却下。
MG論を熱く語るのは性に合わないので同期の若葉に任せる。
しかもまだ日記リレーの序盤。これから読んでくださる皆様を飽きさせてはいけないという謎の使命を感じ、悩みに悩んで、結局書き終えたのは締切1日前です。
拙い文章になりますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
突然ですが、あなたの「バリュー」はなんですか?
後輩との面談で偉そうにこんなことを聞いていますが、私のバリューは2つあります。
一つは「発信力」。
発信力=声の大きさではありません。確かに私は元々声が大きく、それはMGをやる上で大きなアドバンテージでした。でも、経験上、発信力を身につける上で声の大きさは絶対条件ではありません。
重要なのは「然るべき時に」「然るべきことを」「然るべき人に」伝えることです。
風の噂でスタッフに限らずプレーヤーでも声の出し方を知りたがっている人がいると聞きました。今何を誰に伝えるべきなのか、瞬時に判断できる力をつけましょう。これを鍛える方法は実践するしかないと思っています。間違えることを恐れずどんどん声を出してみてください。
もう一つは「堂々とした態度」。
決して態度が大きいという意味ではありません。内心どれだけ焦っていても、それをプレーヤーに悟られないようにする、常にチームに安定感をもたらす、というとてもポジティブな態度のことを指しています。
元々肝が据わりがちなタイプですが、それでもMGの先輩方から何度もご指摘いただいたことです。もう3年も前のことなのではっきりとは覚えていませんが、自分的に割と自信があった部分に対する指摘だったので悔しいと感じたような気がします。そのおかげで常に意識するようになり、自分のバリューと言えるほどになりました。
ここまで私のバリューについて語ってきましたが、別に自慢をしたかったわけではありません。むしろその逆です。情けないことに、4年になってもすぐに思いつく自分のバリューはたった2つだけなんです。
私が自分のバリューについて特に強く意識し始めたのは、PRIDEシーズンが終わり、いざ自分が最高学年になるというタイミングです。
自分達の代をどう方向付けていくか話し合うミーティングが進められる中、それに影響を受けたのか、他の誰かではなく私じゃなきゃいけない理由はどこにあるのだろうという疑問がふと浮かびました。
MGの基本であるタイムを測ったり、データとるという業務は、ある程度経験を積めば誰にでもできます。基本業務を身につけることはマイナスをゼロにする作業であって、プラスにはなりません。
それでも選手はそのゼロに対して感謝してくれます。もちろん感謝されて嬉しくないわけありませんが、そこで満足したら終わりです。
冷たい言い方に聞こえるかもしれないけど、私は別に彼らに頼まれてスタッフをやっているわけじゃない。
みんなと一緒にこのチームで日本一を獲りたいから、自分の意思でここにいるんです。
だとしたら、自分は何を持ってチームにプラスの存在になるのか、つまり自分のバリューとは何かを考え続けるべきです。
長々と偉そうに語ってきましたが、私もまだ2つしかバリューを見つけられていない身なので、自分に言い聞かせるつもりで書いています。
先輩方から受け継いだ慶應ラクロスの名に恥じぬよう、私は私なりの方法で、引退するその日まで、チームにプラスを生み出すために考え抜く所存です。
以上、着地点がわからず決意表明のような日記リレーになりましたが、この文章を読んでくれた後輩が自分の存在意義について改めて考えるきっかけにでもなれば、と思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
最後に、お決まりのようになっていますが、私も感謝を述べて締めたいと思います。
両親。
ありがとうでは足りません。
とてつもなく長く重い文章になりそうなのでここでは詳しく書かないけど、とにかく感謝しています。
同期のみんな。
プレーヤーとスタッフという垣根をこえて、時には厳しい指摘もし合えるような関係性がとても心地良くて、この代でよかったと最近よく思います。歳でしょうか。
そんなみんなと最高の景色を見たい。小っ恥ずかしいけど、その想いが今の私の原動力の一つです。最後まで一緒に走り切りましょう。
後輩のみんな。
生意気なのか人懐っこいのか、際どい人が多いけど、なんだかんだみんなかわいく思えてしまいます。やっぱり歳なんでしょうか。
笑っても泣いてもあと数ヶ月しかないけど、最後までよろしく。
若葉、響子、桜子、なかん、渉。
同期スタッフがみんなじゃなかったら、部活を続けていなかった。
同期MGが若葉じゃなかったら、部活を続けていなかった。
言いすぎているような気もしますが、本当にそれくらい私にとって大切な存在です。
仲間であり、友達であり、同志でもある。家族や友達とはまた違う、同期スタッフという唯一無二の新しいジャンルができた感じです。そして、なんかちょっとダサいけど、若葉は最高の相棒です。
リーグ戦も開幕して、引退までのカウントダウンが始まっているけど、この最高の6人で最後まで走り切ろう。そして引退までとは言わず、これから先もよろしくね。
さて、薄々気づいている人もいるかと思いますが、桜子、私ときて、次は響子です。まさかの3連続女子スタッフです。
響子とは大学生活で1番一緒にいた気がします。二人で石垣島旅行にも行ったし、号泣しながら誰もいない夜の表参道を歩いたこともあるね。入部した頃から似てると言われ続けていますが、見た目だけでなく中身や好みも似ているみたいで、知らない間にお揃いのものが増えているなんていう現象にももう慣れました。
一生よろしく、なんてこの歳になって言うには恥ずかしすぎるセリフを言いたくなるくらいには大好きです。愛が溢れ出して引かれてしまいそうなのでこの辺でやめます。普段クールな響子がどんな熱いことを語ってくれるのか楽しみです。よろしく。